飛騨の匠の技を受け継ぎ、伝統を超えたさらなるモノづくりに挑む現代の匠をご紹介します。
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究極の曲木職人 中村守夫

飛騨の家具の特徴でもある「曲木」を極める職人がいます。

その人は中村守夫さんです。
中村さんは家具メーカーで永らく技術開発や試作に携わってきましたが、「もっと高度な曲木に挑戦したい」と55歳の時に独立、曲木の研究に取り組みました。
一般に、飛騨の家具に利用される曲木はU字に曲げる一次曲木。中村さんは、一度曲げた木を更に曲げる二次曲木、三次曲木を実現、しかも太い角材を曲げる技術を持っています。
一般的な曲木では、木材の厚さに対し4倍くらいの半径で曲げるのがやっとですが、中村さんは2倍まで曲げた実績を持っています。
中村さんの曲木技術を活かした家具は市場でも人気があります。
継ぎ目無く一本の木を曲げてつくられた部分を見て、「本当の木を曲げてつくったの?」と不思議がる人がたくさんいます。
曲木をうまく活かすことで、細い木材でも丈夫で軽い椅子が出来上がります。
人の体に触れる部分に曲面があたり、とても体にフィットします。
このように自在に曲げられる中村さんにも、苦労する部分があります。
「内側をいかに細かく、均等に縮ませるかがポイントですね。そのために木材を蒸して十分熱を通しておくことはもちろん、先端から適度に圧力をかけて曲げていきます。反対に材料の外側は伸ばされるため、木がはじけて割れてしまわないように、微妙な力加減が必要です。」
また、木材が太くなると蒸しただけでは芯まで熱が通りにくい為、高周波をかけて芯から外側まで熱を通して曲げやすくするそうです。
「もっと難しい木材の曲木にも挑戦したいですね。例えば建築材など・・・。」
キラキラと目を輝かせながら語る中村さんは、飛騨の家具の製造に携わる木工連のメンバーにとって誇れる現代の匠です。

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